インタビュー

セミナー講演者インタビュー

東京大学 大学院 工学系研究科
建築学専攻准教授
博士(工学)、一級建築士
松田 雄二氏

松田先生顔写真松田准教授は、視覚障害者の歩行環境、重度重複障害者の地域環境、福祉施設の計画など、幅広くフィールドワーク、ワークショップを実践され、これからの建築計画学を担う研究者として、とても注目されています。
今年、4月に施行された「障害者差別解消法」に先駆け、2020年オリンピック・パラリンピック競技大会に向けてアクセシビリティ協議会の作業部会のメンバーでもある視点からお話を伺いました。

私は、建築や都市空間がどのようにユーザーのニーズを受け止めているのか、そもそもユーザーのニーズはどのようなものなのか、実際の場面において確かめることを目的として研究を行っています。
現代の日本は高齢化の急速な進展や止まらない少子化の進行などに象徴されるように、社会が劇的に変化しています。そのなかで、これまで「あたりまえ」のものとされてきたユーザー像が極めて多岐にわたり、また、わかりにくくなっています。
このような多様化するユーザー像や施設に求められる要件を再定義し、結果として各種施設に求められる建築計画の姿を明らかにしていきたいと思い、医療・福祉施設の計画や視覚障害者の歩行環境、重度障害者の住宅ユニバーサルデザインの研究を行っています。

多様な活動のなかでひとつだけ変わらないのは、「使い手の視点にたつ」ということに重点をおいていることです。
そのためにも使い手の話を聞き、動作や環境を観察し、社会的な手法から心理学的な手法、そして、建築計画的な手法を用いながら、日々、そのフィールドに立ち、幅広くワークショップなども行いながら、研究を行っています。

現代の企業はすぐれたシーズ(技術)をいくつも持たれていると思いますが、他方でユーザーのニーズについては、残念ながら充分な知見を持たれていないように感じています。結果として、「多様化するユーザーのため」の商品や技術に対し、狙いとしているユーザー像や使いやすさの面で疑問を感じることが多々あります。また、ユーザーの観察にはノウハウが必要ですが、その習得は簡単ではありません。
ユニバーサルデザインやインクルーシブデザインと言った手法を活用することで、企業はユーザーの真のニーズを見つけやすくなります。
今回のセミナーでは、実際の具体例を交えながら、「豊かな社会」をつくるユニバーサルデザイン、インクルーシブデザインについてお伝えします。

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「リードユーザー・イノベーション」セミナー
日程:2016年5月17日(火)13:00〜17:30
会場:ソラシティカンファレンスセンター ルームC(御茶ノ水)
定員:100名(50社)
受講料:一般:32,000円(税込) ※1社あたり2名まで参加可能です

セッション1では「企業リスクとチャンス」「障害者差別解消法」とはを掘り下げ知識を得ます。
セッション2では、「企業チャンスにどのようなイノベーションが生まれる可能性があるのか」を具体的な企業事例などでご紹介させていただき、実践に向けた理解を深めます。
セッション3では、会場の各グループのリードユーザと共にインクルーシブデザインワークショップ体験や意見交換を行うことで自社に当てはめた具体策を持ち帰っていただきます。
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