深夜の小脱走

こんばんは。今日は弊社共催のカンファレンスで名古屋にきています。朝食
の美味しいKホテルに泊まっているんですが、今回は今さっきあったばかりの出
来事を、ホットなうちにお届けいたします。

カンファレンス自体はひやひやのうちにもなんとか終了。スタッフと一緒に
ホテルの自室で食事をした後、今日はそれぞれゆっくり休もうということになり
ました。
土曜夜のTBSを見ながら”Bさんはやはり出ていないんだな〜”などと思ったのもつ
かの間、寝落ちしていてふと気がついたら0時前。手持ちの水はとっくに飲み
きってしまっていて喉が渇き、甘いものも若干食べたくなった僕は、近くのコン
ビニまで出かけてみることにしました。
これ、土地感がはっきりしてないところではそれなりに勇気と覚悟がいるのです
ね。

まずは手荷物の中から輪ゴムを1本探し出し、自室のドアノブにまきつけま
す。帰りにドアノブを触って自室を確認するための目印(正確には手印だが)にす
るためです。
ホテルからコンビニまでの道のりは、以前に宿泊したときに覚えていたので、難
なく到着。店員さんを探して買い物のサポートをお願いしました。ところがこの
店員さん、たぶん韓国か中国の方なんだけど、近年僕が出会った中ではまれに見
る日本語の通じにくさだったのです。

それでもコーラを買ったまでは良かった。問題は“シュークリーム”、これが
ぜんぜん伝わらない。
さー、こうなると僕の挑戦心に火がつくのです。“絶対伝えてみせる、買ってみ
せる”とか無駄にがんばっちゃうのです(その挑戦心を仕事に生かせよとか言われ
そう)。
「デザート」、「甘いもの」、「スイーツ」といろんな単語で伝えても伝わら
ず、「お菓子」という言葉で要約理解してくれたのもつかの間、つれて行ってく
れたのがチョコの棚。「クリーム」という単語に反応して取ってくれたのは、バ
ニラクリームのクッキーでした。

さてどうしようかと考えあぐね、出た言葉が「冷たいもの」。これで何とか
わかってくれたようで、無事デザートの棚まで連れて行ってくれ、シュークリー
ムではなかったものの(欠品していたよう)チョコの小さなケーキをゲットできま
した。

さてここからが感動的な話。会計を済ませて出口まで行くと、先ほどの店員
さんが「どっちへいくのか」と聞いてくれます。「Kホテル」と言うと「近いか
ら連れて行く」と言ってくれるではありませんか。そこまでしてもらうのも申し
訳ないので、「場所はわかるから大丈夫」と伝え、感謝の言葉と共にお別れしま
した。
少し歩いていると、今度は別の男性が「Kホテルですか?僕も泊まっているので
一緒に行きましょう」と声をかけてくれます。先ほどの僕の会話を聞いてくれて
いたようでした。あまりにうれしくて、ついお願いしてしまいました。
実はKホテルのエレベーターはボタンがタッチパネルなので、僕が押そうとする
とコントのように全部の階が点灯してしまうということを前回の宿泊時に経験し
ていたので、“どうしようかな”と考えながら歩いていたところだったのでした。

というわけで、無事に自室の階で降りて自室へ到着。僕の深夜の小脱走は2名
の親切のおかげで無事達成されました。名古屋も韓国(or中国?)もいい人ばかり
です。

「バイク、ありますよ」

皆さんこんにちは(^_^)
そろそろ本腰を入れてBLOGを書き始めることにした、“隊長”こと松村です。
とりあえず僕の特徴をチャチャッと列挙すると以下のようになります。

  • 30台後半の男性
  • 先天性の視覚障がいで現在は全盲
  • 体はやばいくらいメタボ系
  • 元システムエンジニアでミュージシャン、ワークショップのファシリテーターで触る地図の作成者

と、自分で書いていてもつかみどころのない人だなと思うわけです。

このBLOGのタイトル

上記の通りの全盲生活です。追々書いていくことになりますが、全く見えていないわけではなく、光がかろうじてわかります。
とはいえその光が何色なのか、周りの景色がどうなっているのか、前から歩いてくる人は美人なのかそうじゃないのか……そういう重要かつ肝心なことまではわかりません。

こういう毎日だと日々いろいろなことが起こり、いろいろなことを感じます。
そういうことを社内の雑談で話していると、「それは隊長にしか見つけられないことだよ」とよく言われます。

自分では見えないことが当たり前の日常でも、そこで感じたり考えることは、いわゆる健常者の人たちには新鮮に感じるらしい。

そう思うようになり、「だったら日々の出来事を粒さに書こう、全盲の僕が健常者の世の中を旅して見聞きしたことの、ありのままを記録しよう」と思って、このBLOGタイトルにしました。
面白いと思ってもらえるような文章になるかは全くわかりませんが、とにもかくにもよろしくお願いします。

あっそれと、漢字の間違いはどうかご容赦ください。そんでもって、僕にこっそり教えてくれるとこっそり直します^^;

気になる初回の内容は?

今日のBLOGのタイトル、先ほど晩御飯を食べた行き着けのラーメン屋の店員さん(かわいい!)が、僕が店を出るときに掛けてくれた一言です。

このラーメン屋、この店員さん(仮にXさんとしましょう)が来るまでは、正直言ってそんなに丁寧な対応をしてくれることはありませんでした。
「メニューが読めないので教えてもらえますか?」
と言っても忙しそうに数個教えてくれるだけだったり、一度はカウンター内の店員同士の会話で、
「あの人はいつもタンタン面だから大丈夫だよ」
という、何がいったい大丈夫なんだかよくわからないやり取りを聞いたことがありました。

しかしXさんが入ると、いつも僕が頼むメニューに
「これには角煮があうんですよ。一切れサービスしておいたんで、もし気に入ったら次頼んでみてください」
って教えてくれたり、今日からどのメニューが増えてどれが無くなったとか、今お試しで“食べるラーユ”が置いてあるとか、いろいろなことを丁寧に教えてくれました。

勘違いしてほしくないのは、僕は角煮が一切れほしかったわけでもなく、人より親切にしてほしかったわけでもなく、Xさんの“積極的にかかわろうとする姿勢”がめちゃめちゃ嬉しかったのです。

Xさんのすごいところは、僕が自分でピッチャーから水が注げるとわかると、「入れましょうか?」と声をかけなくなったところです。
これは今WHOで提唱されている“障がい者の権利条約”でも触れられている、“合理的な配慮”をごく自然に体現していることになります。

初回から長くなりましたが、今日も店の外まで誘導してくれたXさんが、僕が歩く目の前にバイクが止まっているのを見つけて教えてくれたときの言葉が、このタイトルです。
僕は見えない人なので、こういう言葉をかけてもらえます。
見えようが見えなかろうが、みんながこういう言葉を掛け合えるような世の中になれば、世界はだいぶ幸せなんだろうなと思いながら、帰宅したわけです。

2012年の足あと

"海から昇る朝日"January

インクルーシブデザインとの出会い
会社設立を決意!

しかし、オフィスもなく寒さに耐えながら設立準備をスタート

 

"高尾山に登頂"February

2月29日。ついに会社設立!
大雪降るこの日は忘れられない1日に。

その3日前に極寒の高尾山に祈願へ!
翌日から隊長は熱でダウンしました・・・

 

"入居したての殺風景なオフィス"March

ようやく有楽町のオフィスが決定!

備品はなんとリサイクルセンターから無料で調達
人は何も無いと知恵が働くものです。

実は、今はオフィスにロフトベッドがあるんですよ。

 

"はじめてのインクルーシブデザインワークショップ"April

はじめてのワークショップ体験会を実施。
新しいアイディアを考えている時は誰もがいい笑顔です。

そして、本格的な営業もスタート!
毎日ひたすらテレアポ&訪問の日々でした。

 

"リードユーザと共にフィールドワーク"May

初めてのインクルーシブデザインの仕事
準備の大変さに勝る充実感を得ることができました。

同時に障がい者雇用セミナーを実施
まだまだ学ぶべきことがあると改めて感じました。

 

"個人参加が多かった夜のワークショップ"June

日経産業新聞に弊社の事業内容が掲載!

夜のワークショップを初めて実施
仕事帰りにも関わらず多くの方に参加頂き、新たな輪がさらに広がりました。

 

"高齢者ユーザにipadを使用してもらっっている様子"July

高齢者向けのwebアクセシビリティ評価項目の作成
新たな市場の可能性が見えてきました。

今年も暑い夏。
7月はエアコンを使わず節約&節電で無事に乗り越えました!

 

"小学生と一緒にインクルーシブデザインワークショップ"August

坐禅体験会がスタート!
なんと有楽町で仕事帰りにちょっと一息つける時間をご用意しました。

初!小学生向け親子でのワークショップ体験会を開催。子どもの創造力は大人顔負けです。

 

"多様性豊かな仲間と八丈島で3日間のキャンプ生活"September

ユニバーサルキャンプin八丈島へ参加!
障がいのある人もない人も互いに支え合う3日間のキャンプ生活。

八丈島の大自然を満喫するとともに、忘れられない出逢いと思い出がたくさんできました。

 

"みんなの健康のために自炊をスタート"October

隊長&高山でビルディング協会にてインクルーシブデザインの講演

食欲の秋のためか少しメタボ気味に・・メタボ対策のために昼食自炊をスタート。

 

"企業と学生のコラボレーションワークショップが実現"November

企業と学生とのコラボレーションワークショップが本格スタート!
学生の斬新なアイディアと企業の方々の経験とが融合したとき、今までにないイノベーションが誕生しました。

 

"笑顔があふれている研修風景"December

障がい者が講師のメンタルヘルスケアセミナーを開催!新しい切り口のセミナーは大成功でした。

来年1月に名古屋開催のカンファレンスが決定!!
日々準備と共に名古屋への出張が増えました。でも、まだ名古屋名物が食べれてません・・・。

 

今年一年大変お世話になりました。
皆さまとの出逢いは私たちにとって大きなパワーになりました。

凸凹なメンバーですが、これからももっともっとチャレンジしていきます!
まずは2013年1月26日(土)に名古屋にてカンファレンスを開催致します。
イノベーションをテーマに皆さまと共に体感し共感していただける内容を準備しております。
  詳しくはこちらから>>

ぜひ、来年度もインクルーシブデザイン・ソリューションズどうぞよろしくお願い致します。

井坂智博・松村道生(隊長)・高山希
今年一年ありがとうございました。

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初春と富士山

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皆さん、明けましておめでとうございます。

有事の2012年を何とか越し、新しい年を迎えることができました。
皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。
そして、今年もよろしくお願いします。

我が家は母方の祖母の実家が神社なので、元旦の日中に初詣をする習慣がありま
す。参拝が終わった後にいただくほうれん草と溶き卵の澄まし汁が最高に美味い
のですが、それはまたいつかの話ということで。

写真は帰りがけに撮影した富士山。どうでしょ。
iPhoneを使えば、少し工夫をすると、全盲でも写真を撮って管理することができ
ます。

ここから先は流行のステマ

見える人と見えない人、両方にとって使えるデバイスとなったiPhone。その秘密
に迫ってみませんか?

みんなで体験する「もの・こと」のイノベーションカンファレンスin名古屋

1月26日(土) 10:00〜19:00
>>詳細はこちら

大晦日と信号機

さてクリスマスも終わり、あっっっっっ!!と言ってる間に2012年も大晦日。ただいま紅白ではえいちゃんが熱唱中でございます。
紅白を見ながら、どの曲がカラオケでどの曲が生で演奏してるかを当てるのも、毎年の密かな楽しみになっています。

今年は僕にとってチャレンジの1年でした。正直、強風の中で制御不能になってる凧みたいになってたとも言えるんですが、自分なりに長く続けられるように工夫しながら続けています。
メールとテレアポに明け暮れた年でもありました。特に年末最後は大変でしたが、静岡のm社と大阪のd社の社長秘書の声があまりにもかわゆくてしばし妄想天国に浸っていたりと、ささやかなところに楽しみを見出して続けています。

ということで、今年の最後にトレビア適ネタを一つ。
よく街中で見かける音の出る信号機、実はあの音で東西南北がわかるんです。

音の出る信号機は主に2種類、鳥の声の擬音が流れるものと音楽が流れるものがあります。
このうち鳥の声の擬音について、カッコーの声の信号は東西に渡るもの、ヒヨコの声のものは南北に渡るものと、おおよその使い分けがされているんです。「地図の読めない女」の方、ぜひ参考にしてください。
ちなみに音楽のものには「とうりゃんせ」と「故郷の空」(麦畑)がありますが、交差点で広い方の道路を渡る方がとうりゃんせ、狭い方の道路を渡る方が故郷の空というように使い分けられています。

しょうもないネタで閉めてしまいましたが、来年早々大きなイベントが控えています。来年はもっと力強くありたいと思いますので、みなさん、よろしくお願いします。